全体にひとつのキーコンセプトを持った、デザインにまとまりのある住宅が「デザイン住宅」。
好みに合わせて外れのないスタイリッシュな家を建てられることが魅力です。
ただ、住宅のデザインはこだわればこだわるほど、コストがかかってしまうのが難点と思われる方が多くいらっしゃいます。しかし、実際はいくつかのポイントを抑えることでコストは下げていくことが出来ます。
そこで、ここでは費用を抑えたローコストでハイクオリティなデザイン住宅を建てるコツを紹介します。
■住宅設備でコストを削減
家づくりの過程の中で、コストが膨らんでいきがちなのが住宅設備。特にキッチンや浴室などの水回りは、こだわればこだわるほど、天井知らずにコストが上がっていきます。
よくあるのが、住宅設備メーカーのショールームに行って説明を聞くうちに、「この機能もいい」「あのデザインも素敵」と盛り上がってしまい、見積もりが高額になるパターンです。
もちろん、コストをかければ良い設備の購入はできます。しかし、廉価なモデルでも機能性が悪いというわけではありません。また、シンプルなルックスも全体との調和を考えればデザインとしてまとめやすいとも考えられます。
一度上位グレードの見積もりをもらってしまうと、気分的にそこから下げにくいものですが、ここを割り切ることでコストはかなり削減できます。上位モデルの設備と廉価モデルの性能がどれだけ変わるのかを比較し、廉価モデルでも自身に必要な性能を備えているかを確認しましょう。
■外構は「やりすぎない」こと
キッチンや浴室以上に青天井になってしまう可能性があるのが外構です。
カーポートを設置したり、庭を整備したり、ウッドデッキを作ったりと、スペースの分だけやれることは増えていきます。
ただ、ここで考えてほしいのは「本当に必要なのか」ということ。
当初はきれいな庭だったけれど、忙しくて手入れをする時間がなく荒れた土地になってしまったというケースもよく目にします。
コストの観点から見れば、まずシンプルに仕上げておくのがベター。
住んでみて物足りないという場合は、後から業者に依頼することもできますし、DIYで楽しみながら好みの庭を造っていくこともできます。
■過ごす時間が長い部屋ほどコストをかけて
コストを下げたいからといって、全体的に少しずつ削ってしまうのはNGです。
家の中で過ごす時間の割合を考え、その時間の長いスペースにはしっかりとお金をかけてあげましょう。
たとえば、リビングは家族が集まる場所であり、人のいない時間が他の部屋にに比べて少ないスペースです。こういったところで妥協をしてしまうと、住み始めてからこの機能はやはり必要だったということや、もっとこうしておけばよかったと思ってしまうことになりかねません。
住宅設備や外構などである程度コストを削減したら、あとは建材について考えることになるのですが、これは一般の方にはわかりづらい部分です。依頼をする工務店や建築家に相談し、建材を変更するとどういったことが起こるのか、コストを削るデメリットまで含めてしっかり確認するようにしてください。